2025年「患者のための薬局ビジョン」を目前に薬局業界はどのように変化をしていくのでしょうか。日本薬剤師会も約10年ぶりの新会長が誕生し、新しいビジョンが問われます。第1講義には薬剤師業界を代表する日本病院薬剤師会会長をお呼びし、違った視点から薬局薬剤師へのビジョンを聞いてみたいと思います。薬剤師業界に向かい風が吹く中、職能団体同士が手を結び1枚岩になれるのかは今後の動向のカギとなります。
第2講義には薬剤師業務の見える化に必要な調査研究を行う講師をお呼びしました。議論をするにはデータが必要です。その多くが厚生労働科学研究費による調査です。これまで行ってきた調査から何が見え、今後どのようなデータを出していくことが必要なのかを伺ってみます。
第3講義は日本老年薬学会から公表された「高齢者施設の服薬簡素化提言」の作成メンバーをお呼びし、高齢者施設におけるポリファーマシー、減薬提案、そして服薬簡素化について伺ってみたいと思います。
詳細
開催日:2024年9月20日(金) 13:00~17:00 / 21日(土) 10:00~12:00
※HSEセミナーは2日間開催のセミナーです。
場 所:ビジョンセンター田町 2D
JR田町駅または地下鉄三田駅よりすぐ
費 用:50,000円(税別) (同一法人の場合、お二人目から25,000円)
※お申し込み後のキャンセルに伴う返金にはご対応できませんので、ご確認の上お申込みくださいませ。
第152回HSEセミナー
第1講義
「次世代医療への貢献 -薬剤師の職能と責務-」
武田 泰生 氏 (一般社団法人日本病院薬剤師会 会長)
約10年ぶりに日本薬剤師会新体制が始まります。薬剤師業界に向かい風が吹く中、今後の動向で気になるのが日本病院薬剤師会との関係です。二分化している体制が一枚岩となれるのかに注目が集まります。病院薬剤師会の視点から薬局業界について伺ってみたいと思います。「卒後臨床研修の義務化」という議論も出ていましたが、病院薬剤師の不足が今後の議論の一つとして上がっています。病棟業務の充実、タスクシフトの先には外来業務の効率化、薬薬連携の強化があります。今後どのような変化が起きるのかを予想し、未来を考えたいと思います。
第2講義
「これからの薬局・薬剤師に必要な変化とは」
益山 光一 氏 (東京薬科大学 社会薬学教育センター 薬事関係法規研究室 教授)
厚生労働科学研究費というものを皆さんはご存じでしょうか。厚生労働省から委託された調査研究であり、診療報酬改定や規定改定に向けた重要な事業といえます。少し大げさですが、厚労省の描くビジョンに対しそのデータを提出する調査研究ともいえます。今後の業界動向を占う非常に重要な研究になります。24年度改定においてもデータの出典を見ると講師の名前の記載を多く記載されています。多くの研究データを出してきた講師から薬局薬剤師の職能の見える化には何が必要なのかを伺ってみたいと思います。今後の調査結果が報酬改定に影響を与えることも大いにあります。
第3講義
「高齢者施設の服薬簡素化提言を踏まえた服薬支援」
東原 和美 氏 (バプテスト老人保健施設 主任薬剤師/日本老年薬学会 評議員)
日本老年薬学会が公表した「高齢者施設の服薬簡素化提言」をご覧になりましたでしょうか。その提言は「服薬回数を減らす」「昼1回へのまとめを積極的に検討する」です。多くの薬局が高齢者施設へ介入していますが、焦点は配薬方法や服薬管理にあてられています。しかしながら薬剤師の職能は管理方法だけではなく、いかに「提案」をしていくのかというところにあります。施設では慢性的な人材不足、また「誤配」などといった介護事故への課題を抱えています。薬局薬剤師が関わることにより、入居者にも連携するスタッフにもメリットのある提案が、「服薬の簡素化」ではないでしょうか。施設調剤も過渡期を迎える中、改めて薬剤師だからできることを考えます。
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